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刀の手入れ・取り扱い


基本手入れ:通常は刀身に油を塗り鞘に収め、湿気なき所へ袋入れにして置く。打粉の使用は、鑑賞の際や、新しい油を塗り直す際に、古い油を取るときに限る。

また保存の際には拵えよりも、白鞘に入れて保存することが望ましい。

方法:油は柔らかい布、又は綿で塗布する。
打粉は刀身に軽く打ち付け、布又は奉書紙にて至極軽くふき取る。油がとれるまでそれを繰り返す。この際、布や紙にゴミがついていると刀にヒケ(傷)がつくので注意されたい。

期間:油の引き替えは月に二度が適度だが、ただの保存のためだけならば春秋二度でも足りる。但し、研いだばかりの刀は二、三ヶ月の間は少なくとも月に一回以上の手入れが必要である。

基本取り扱い:昔は別として現在では刀剣を取り扱うにはそれを痛めぬよう丁重にすればそれでいい。形式でいえば、鞘の方を左手、柄の方に袱紗をかけて右手で持ち、刃を上に向けおしいだいてから静かに鞘を払う。途中まで抜いて止めるのはヒケのもとになるので禁物である。鞘は左に置き、抜きはなった刀は膝の上に立て、元から切っ先まで見上げ、返して裏を見下ろす。
手元へ引き寄せて地鉄を見、横にかざして刃文を見る。

刀身に指をふれ、息を吹きかけたり、鑑賞中に喋ったりすることは、錆の元になるので禁物、
くわえ煙草なども厳禁である。中心は持ち主の許可を得てから見る。
抜いたまま人に手渡すときは刃を自分の方に向け差し出す事。



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